第21回日韓中テレビ制作者フォーラム 報告
~2023年グローバルコンテンツ会議 韓中日PDフォーラム~
「2023年グローバルコンテンツ会議&韓中日PDフォーラム」として11月8日-11月11日の4日間、韓国の京畿道坡州出版市にて開催されました。今回のフォーラムでは、ノンスクリプト(ドキュメンタリー、エンターテインメント)をテーマに世界トップクラスのプロデューサーを招聘し、アジアン・ストーリーの世界的な成功戦略が紹介されました。日本からは、総勢22名が参加し、韓中クリエイターとの交流を中心にATPクリエイターズカタログの周知を幅広く行いました。詳細は、以下のとおりです。
◇名 称:2023 グローバルコンテンツ会議&日韓中PDフォーラム
◇目 的:
大会の国際的地位を高め、アジアのコンテンツの可能性を広くアピールする。
放送コンテンツや人材の交流を通じて、国際共同制作の拠点へと発展する。
放送コンテンツ産業の長期的かつ持続的な発展を促進する。
◇日 程:11月8日(水)~11月11日(土)
◇開催国:大韓民国
◇都市名:京畿道坡州出版市
◇会 場:集郷ゲストハウス
◇参加者:315名(3日間のべ)
◇日本参加団体:ATP 放送批評懇談会 放送文化基金 Hulu 等 計22名
◇ATP参加社:10社 (五十音順)
エー・ビー・シー リブラ、ザ・ワークス、ジッピー・プロダクション、C.A.L、スローハンド、テレコムスタッフ、東京ビデオセンター、ドキュメンタリージャパン、メディアミックス・ジャパン、吉本興業
◇主催者:(韓国)韓国PD連合会 (中国)中国電視芸術家協会
(日本)全日本テレビ番組製作社連盟、放送批評懇談会
◇ATP広報:ATPクリエイターズカタログ
英語版・日本語版
◇三か国 実行委員長会談
実行委員長:山田 治宗
(ATP副理事長)
韓国意向:拡大して行きたい
2024年 中国開催
2025年 日本開催
◇1日目
初日は、英米の女性ドキュメンタリー制作者2人が登壇し、自身の番組の制作に至る経緯や葛藤などを発表しました。
マスタークラス
「フェリシティ・モリスの洞察」
フェリシティ・モリス
(NETFLIX PD)
「アメリカドキュメンタリー市場を知る」
グレース・リー
(PD/IDA国際ドキュメンタリー協会共同代表)
パジュ出版都
施設全体が図書館のような会場
カンファレンス 約315名参加
積極的な質問
◇2日目
「あなたの物語で世界をつなぐ」をテーマに韓国、中国、ネパール、日本より提案されたドキュメンタリー6作品のピッチングセッションが開かれました。
ドキュメンタリーピッチング
「妖精とアインシュタインと桜」
菅野 誠 /中村 光博
(テレコムスタッフ PD)
「フランシス・レイ 恋愛音楽家の遺言」
藤本宏記
(東京ビデオセンター D)
中国、ネパール、韓国のピッチング作品は、下記のとおり
- 中国『アジアの故郷』
ミン・チュウ(ドキュメンタリー映画監督) - ネパール『ハイアー』
キラ・ギル(映画プログラマー、プロデューサー)
アスミタ・シュリッシュ(インディペンデント映画作家) - 韓国『バッファゾーン』
クォン・スンギュン - 韓国『スカーフの女たち』
ムン・ジュウン(KBSプロデューサー・ディレクター) - 韓国『クロニクル・オブ・アメリカン・フィーバー』
ユ・イェウン(KBSプロデューサー・ディレクター) - 韓国『クジラと私』
イ・ゴンビョイ(SBSプロデューサー・ディレクター)
イ・ウンソイ(SBSプロデューサー・ディレクター) - 韓国『最も多くの子供を輸出し、最も少ない子供を産む国』
イム・ナムヒ(MBCプロデューサー・ディレクター) - 韓国『私たちの体』
ソナ・ジョー(プロデューサー)
パネルディスカッション
午後にはこれらのピッチングを受け、ドキュメンタリー作品をめぐる「テレビ制作の共通概念」というテーマで講評者らによるパネルディスカッションが行われました。
モデレーター: ガン・ビョンソク (ドキュメンタリープロデューサー)
グレース・リー(米国ドキュメンタリープロデューサー)
アロケ・デヴィチャンド(元NETFLIXアジアドキュメンタリー責任者)
フェリシティ・モリス(英国ドキュメンタリープロデューサー)
チョ・ジョンフン(韓国、KBS責任プロデューサー)
ユーチー・ニン(iQIYI ファクトコンテンツディレクター)
浜野高宏(日本ドキュメンタリープロデューサー(元NHK))
韓国ドラマ「ザ・グローリー」舞台
ギャラリーで懇親
2日目の最後にはピッチングのノウハウを含めた「国際戦略」をテーマに講演が行われました。
グローバルOTTドキュメンタリーの企画・制作
アロケ・デヴィチャンド
(元NETFLIXアジアドキュメンタリー責任者)
◇3日目
3日目は、エンターテインメントに焦点を当て、ヒットプログラムの事例発表が行われました。
エンターテインメント
スペシャルカンファレンス グローバルOTTヒットプログラム事例発表
モデレーター: パク・シウォン (SBS PD)
日中韓OTTヒット番組の視聴パターン分析:キム・キジュ(ハンコック・リサーチ)
(韓国)〈フィジカル100〉チャン・ホギ (ギャラクシー・コーポレーション COO)
(中国)〈フレーバーの起源〉リ・ジエ (Doclabs北京 プロデューサー)
(日本)〈LOL:Last One Laughing〉(ドキュメンタル)武井大樹(吉本興業プロデューサー)
武井大樹(吉本興業プロデューサー)
3日目の最後には、「世界のOTT環境におけるコンテンツの選択」と題して韓中日の配信プラットフォームの代表者が一堂に会し、会社の紹介やディスカッションが行われました。
スペシャルカンファレンス 世界のOTT状況におけるコンテンツの選択
ソ・ジョンムン (MBC D.クリエイティブセンターOTTオリジナルチーム長)
登壇者《韓国》ユギョンファン
(ネットフリックス・コリアコンテンツチーム ディレクター)
《韓国》ミン・ソンホン (前ディズニープラス シニアマネージャー)
《韓国》イ・チャンホ (スタジオウェーブ代表)
《日本》長澤一史(HJホールディングス株式会社 専務取締役CCO )
《中国》ビウィシ(iQIYI 編成副局長)
長澤一史(HJホールディングス株式会社 専務取締役CCO )
実行委員長 山田 治宗
(ATP副理事長)閉会の挨拶
過去の開催については、下記URLよりご覧いただけます。
『第20回日韓中テレビ制作者フォーラム 報告』
『第1回(2001年)~第19回(2019年)開催)